矢形 勇
やがた いさむ
小林和作像 こばやしわさくぞう
昭和63(1988)年  ブロンズ   192.2(高)×91(横)×85(奥行き)㎝
 
矢形勇は、日本美術院の彫刻家、杵谷精一に師事したことから、同院を中心に活動した彫刻家でしたが、同院彫塑部が昭和36年に解散したことから、以後は二紀会に所属し現在に至っています。
「小林和作像」は、もともと尾道市十四元町の長江口小公園に設置されていたもので、現在は美術館前に移設された肖像彫刻です。初期から女性像を中心に制作してきた矢形勇は、仏像や歴史人物なども手がけました。そのなかで、郷里の洋画家だったこともあり、小林和作の肖像彫刻を多数制作しています。ちなみに、台座に据えられた題字は、中川一政によるものです。
 
大正7 (1918)年 広島県尾道市原田町に生まれる
昭和8 (1933)年 彫刻家の杵谷精一に師事。
昭和16(1941)年 日本美術院展(以下、院展)に初入選。
昭和18(1943)年 日本美術院研究員に推薦され同研究所に学ぶ。
昭和21(1946)年 日本美術院院友に推挙される。
昭和25(1950)年 再興第35回院展に「裸婦立像」が入選し奨励賞を受賞。
昭和26(1951)年 再興第36回院展に「裸婦」が入選し奨励賞を受賞。
昭和27(1952)年 再興第37回院展に「裸婦」が入選し奨励賞を受賞。
昭和28(1953)年 再興第38回院展で「裸婦A」が入選し佳作(白寿賞)を受賞。
昭和29(1954)年 再興第39回院展に「裸婦」が入選し日本美術院賞(大観賞)を受賞。
昭和30(1955)年 再興第40回院展に「小林画伯像」が入選し奨励賞(白寿賞)を受賞。
昭和33(1958)年 二紀会に移籍し同人に推挙。
昭和34(1959)年 第13回二紀展で同人優賞を受賞。
昭和35(1960)年 二紀会委員に推挙。
昭和46(1971)年 第25回二紀会記念展で文部大臣賞を受賞。
昭和49(1975)年 二紀会理事就任
昭和62(1987)年 二紀会副理事長就任
平成17(2005)年 紺綬褒章授章